VTX-5000&RX-5000バラシ報告 ~ RX-5000とVTX-5000をバラして比較!
さてついにVTX-8000でおなじみの「VIEW GATE」から発売されてしまいました「VTX-5000」なのですが、やはりほとんどの方はRX-5000とどっちにするかで悩まれると思うんですよね。「VTX-5000」はRX-5000とは違って、リモコンが付いて画質調節までできてしまうとはいえ、肝心の画像安定の機能がどの程度のものなのかによっては、やはり評価はがらっと変わってきてしまいますものね。そこで!登場なのが!……またやってしまいましたよ……バ・ラ・シを(^m^ それではネット最速の「VTX-5000」バラシ比較記事の始まりです!相変わらず撮影に使ったデジカメが安物だったせいで(^^; 、やや写真が見づらいですが、その点はご容赦下さい。また、写真に使用した「VTX-5000」は、きわめて初期のロットですので将来的にコストダウンなどで仕様が変更になる場合があります。その点はあらかじめご了承ください。
※ちなみにバラシに使用した2体は、当店が独自に検証&サポート対応用として自腹を切って会社の経費で購入したものです。これらが発送される商品に紛れ込むと言うことはありませんのでご安心下さい。
警 告
- この記事を読んで行なった行為(分解など)によって、生じた損害は当店並びに製造メーカーもいっさい関知いたしません。
- もし分解/改造を行なった場合、当店ならびにメーカーが設定している製品保証は受けられなくなります。
- 内部構造などに関する記述は記事の執筆時のものであり、将来的に変更される可能性が充分にあります。
- 当店では、この記事についての個別のご質問・お問い合わせにはお答えしません。
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さて、まずは単純にRX-5000と「VTX-5000」の2体を並べてみたのですが、仕様からも判るとおり、やはり「VTX-5000」の方が一回り大きい感じです。「VTX-5000」はリモコンの受光部もありますから、ある程度の大きさはあって欲しいわけですが、これだけ見ると「VTX-5000」の方がやや分が悪いように見えます。(※画像はすべてクリックすると拡大します)
サイズの大きさもさることながら、「VTX-5000」を手のひらに乗せてみて最初に気がつくのは、確実にRX-5000よりも「重い」と言うことなんですよね。実はよく見るとこの機種はなんと、底板と背面に金属製のシャーシを使っているんですね。RX-5000のケースはすべてプラスチック製でしたから、これはかなりポイント高い感じです。
よく見ていただくとわかるのですが、コネクタが並んでいる背面と底板が、1枚の金属板になっています。そしてそのコネクタも単に穴に射し込んであるのではなく、ちゃんとひとつひとつ特殊ネジで固定されているんですよね。ある程度自重があるおかげで、他の機材に与えるよけいな振動の影響を最小限に食い止められますし(AV機器に振動は禁物ですよね?)、コネクタがネジ止めされているおかげで、重くて高級なケーブルを使用した場合でも基板が傷みにくいという明らかなメリットがあります。この部分だけRX-5000と比べてもかなりコストがかかっているはずなのですが、おそらくは製造台数を増やすことで低価格を実現しているのでしょう。メーカーのこのマシンにかける意気込みが感じられます。
さて、それではネジをこじ開けて中を拝見!……と思ったのですが、ここで問題が発覚!なんと「VTX-5000」に使われているネジが通常のプラスネジやマイナスネジではなく、「*(アスタリスク)」のような溝が掘ってある特殊なネジになっていたんですね。しかしここで引き下がっては秋葉原の店舗で働く人間の名が廃るというものです(^^) 早速ぴったり合う特殊なドライバーを買いに出、ものの15分ほどで戻ってまいりました。こういうとき秋葉原は便利です v(^^;)。
しかしこういった特殊ネジを採用するのも、好意的に解釈すればユーザーに変に内部をいじらせて変な問題を引き起こしたくないというメーカーの思いの現われなのかも知れません。なんと言っても画像安定装置という商品は、一部の商品が改造が必要ということで出回っていることもあってか、「改造不要」と謳っているマシンに対しても改造しようとしてフタをこじ開けた挙げ句、壊してしまう人がいまだに後を絶たないわけですから(当店で画像安定装置をお買い上げの方にもときどきいらっしゃいます ^^;)、販売する側からすればむしろありがたい構造だと言えます。
基板を引き出すだけなら、ネジは2本はずすだけでオーケーです。そのままずるっと引っ張り出せば中の基板が外に出てきます。RX-5000と比べると「VTX-5000」はかなり電解コンデンサの数が多い感じですね。右側の写真の基板中央にあるのは赤外線受光ユニットとインジケーターのLED群です。
基板は引っ張り出しただけではまだ底板にひっついたままですので、コネクタ類を留めているネジを外して、基板の固定に使われている底板のスペーサーをねじ曲げます。これで基板裏面の集積回路群が拝めます。取り外したシャーシはそれ自体なかなか重さのあるもので、むしろこれぐらいの強度があってくれた方が安心できるなと思った次第です。
RX-5000の基板と「VTX-5000」の基板を並べてみましたが、やはり「VTX-5000」は基板そのものからしてサイズが大きいです。それと全体的に部品点数も多くなっていまして、とりわけ電解コンデンサの数の多さが目立ちます。もちろん電解コンデンサが多いからと言って「VTX-5000」の方の回路設計が下手だということにはならないわけですが、やはりRX-5000と違って画質調節機能もよけいにサポートしている分、点数が増えているのでしょうね。右はRX-5000の基板ですが、以前の記事にも書きましたとおり、画質安定機能しかないためかなりシンプルです。メインの制御を行なうPICと小型リレーが目立ちます。→参考
こちらが肝心の「VTX-5000」の回路基板です。全体的にジャンパーが多いのは、基板のパターンや部品配置でさんざん試行錯誤を繰り返したためでしょう。これはどんな電気製品の初期ロットにつきもののことでして、おそらく将来的にはジャンパーを使わなくて済むような、もっとスッキリしたパターンの基板に変更になるものと思います。もちろんそうなったとしても回路そのものは同じですから性能はまったく同じなわけですけど。
制御チップの類はすべて裏面に実装されています。よく見るとRX-5000では1つしか使われていなかったPICが,、「VTX-5000」では2つ使われていることがわかります(一番大きな2つのICです)。RX-5000の時も書きましたが、PICとは内部のフラッシュに記録されているプログラムをパソコン等から書きかえることで、動作を自由に変えることの出来るマイクロコントローラのことです。回路を細かく追っていないので判らないのですが、ひとつは画像安定用で、もうひとつは画質調節とリモコン処理なのかもしれません。どちらにしろPanasonic製の高級チップを採用してしている画像安定装置「SK-3DWPro」や、大容量メモリーと高性能チップを採用した「RX-6600R」などよりは、よりRX-5000に近い回路構成だと言ったほうが正しいでしょう。
ひとつ注目すべきは、RX-5000で入出力のオンオフに採用されていた小型リレーが「VTX-5000」ではまったく使われていなくて、ICを使用した純然たる電子式が採用されている点です。つまり「VTX-5000」には可動部分が一切無いわけですね。RX-5000に採用されているリレーは、機械式のスイッチよりも故障はしにくいものの、やはり故障する可能性が完全に無いとは言えなかったわけですから、この点だけでも「VTX-5000」はRX-5000よりも勝っていると言っていいでしょう。ライバルを意識した、非常に的を突いた設計と言えるのではないでしょうか?
とりあえず底板に取り付けなおしました。電源の平滑用の一番大きな電解コンデンサが、やや背が高くてケースの天井にあたってしまっているのは愛嬌ですが(これもそのうち改良されるでしょう)、総プラスチックケースだったRX-5000と比べると、かなり本格派の印象があります。コネクタ部もケースにネジ止めされているため、ケーブルを何回取り付けたり外したりしても基板が傷みにくくて故障率も低そうですし、これでRX-5000より安いというのはかなりお買い得ですね。
最後にもう一枚、並べた写真を。僕が見たところ「VTX-5000」の唯一の欠点は、本体のサイズの大きさだけでした。でも、実際に手に持ってみると判るのですが、適度な重さといい、むしろこれぐらいのサイズの方がケーブル類とのやりまわしがしやすくてちょうどいい感じです。RX-5000をターゲットにして画質調節機能を新たに搭載するだけでなく、故障率の低い設計も採用し、おまけにリモコンにまで対応して RX-5000よりも安いお買い得マシンに仕立ててしまった設計者の熱意に敬意を表わして、サイズに関しては大目に見ていただきたいところです。
おなじみ最後にお断わりですが、この記事を読んでパーツ数が少ないからと言って、完全自作に手を出したりと言ったことはおやめ下さい(そもそもPICはプログラムを転送しないと使えませんので、回路だけコピーしても使い物にならないはずです)。またそういった相談には当店ではいっさい応じられませんのでヨロシクお願いします。m(_ _)m そして冒頭にも触れましたが、手許のRX-5000や「VTX-5000」の蓋を開けると保証が切れますし、故障の原因になりかねませんから絶対におやめ下さい。ヨロシクお願いします。
(文責:アキバガレージ検証室)
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