増え続ける盗撮被害と対策
インターネットの発達やテクノロジーの発展により、盗撮は絶えることがない問題になっています。某検索エンジンで「盗撮」と検索するだけで盗撮関連のニュースは毎日のように上がっていることがわかります。また、ジェンダーレストイレの導入によってさらに盗撮被害が加速することも懸念されています。
しかし基本的に警察は実際の被害を証明できなければ捜査に動くことはなく、パトロールをするにしても盗撮カメラがあるような細かい場所を細かく見ていられません。現状は個人で見つけなければ知られることなく盗撮し放題になってしまっています。
したがって一人一人がが盗撮されているかもしれないという意識を持つことと対策を知って実行することが重要です。
そこで今回は盗撮発見のご相談を数多くお受けしているアキバガレージが盗撮被害の現状と対策を解説します。
日本の盗撮問題
盗撮が社会問題の韓国
場所によって手口も違う
盗撮発見のための対策
まとめ
盗撮事件による検挙数は平成 22 年から増加し続け令和元年は3,953件、令和3年は5,019件と10年間で約3倍にまでに膨れ上がっています。
加害者はごく普通のサラリーマンから教職員、警察官など、本来子供や市民を守るべき立場の人さえも盗撮に手を染めていることもあります。
検挙数ということは実際に犯行が見つかり、逮捕まで至ったということです。見つかっていないカメラや気づかれていない犯行の数の方がはるかに多いでしょう。
盗撮事件が増加している要因はスマートフォンの普及、小型カメラの技術進歩です。特に最近は小型カメラによる犯行が目立ち、小型カメラを使用した盗撮事件の検挙数は平成26年は359件だったのに対し、令和元年では610件と倍近く増加しています。
本来小型カメラはパワハラやセクハラ、不倫調査など証拠を相手に気付かれないように撮影する商品です。相手に気づかれずに証拠を撮影するという目的を達成するために近年ではより小さく高品質になっていることを、逆手に取って盗撮目的で悪用するケースが増えているのが現状です。
また、最近はインターネットやSNSの普及によって小型カメラが簡単に手に入ることが悪用目的の人にも知れ渡るようになっているのも、小型カメラによる盗撮事件の増加を後押ししてしまっていると考えられます。
日本以上に盗撮問題が深刻になっているのがお隣の国、韓国です。令和3年に韓国の警察が捜査した盗撮事件の数は5,792件にも上っています。事件の内容も、容疑者一人でがソウル市、仁川市、釜山市、大邱市の宿泊施設14ヶ所の客室に小型カメラを設置し、数百人以上が被害に遭ったという事件、3ヶ所の宿泊施設に計17個の小型カメラを設置し、同容疑者が4年にわたって約2万件の盗撮動画を残していたという事件があり、韓国の盗撮問題の深刻さが伺えます。
さらに最近ではSNSで「とある室内で小型カメラを発見する動画」に大きな反響があり、韓国に行くなら盗撮カメラ発見器が必須とまで言われています。
美容や食など韓国文化は日本でも非常に人気があり、何より日本からすぐに行けるため海外旅行にはうってつけの場所ですが、上記の事件からも分かるように宿泊施設や公共の場所の盗撮には特に気をつけなければいけません。
また、先程挙げた通り現在日本でも盗撮事件が年々増加しているため、韓国のように手に負えないほどの社会問題になる可能性も十分にありえます。韓国に行く予定がないからと言って対岸の火事ではないのです。
駅やデパートなどの施設でもっとも多い盗撮がエスカレーターや階段を利用した手口です。エスカレーターなどの段差を利用して背後からスマートフォンや小型カメラを女性のスカートの中に近づけて盗撮します。最近は駅のホームでも同様の手口での犯行も発生すしたり、エスカレーターや階段などのいたるところに注意書きの貼り紙がされるなど深刻な問題になっています。
スマートフォンを手に持ってスカートに差し込んで犯行に及ぶことが多いですが、手の込んだ盗撮犯は鞄や靴に小型カメラを仕掛けます。
公共交通機関での盗撮は公共施設と同じようにスカートの中にカメラを差し込んだ手口も多いですが、スカートの中ではなく正面や横から顔、胸、下半身、体全体を撮影されてしまうケースもあります。
電車やバスに乗っているときは自分のスマートフォンなどに夢中になっていて周りの状況や行動を見ていない人も多いため、小型カメラを使用した犯行、スマートフォンを見ているフリをして撮影する犯行いずれも考えられます。
駅やデパート、公園などの誰もが使う施設から、会社学校といった特定の組織の公共施設など、トイレの盗撮は非常に多いです。理由としては下着や下半身の撮影がしやすいこと、常に混んでいるトイレでなければ隙を見て侵入しやすいこと、個室なので鍵をかければ設置しやすいこと、トイレは物や設置物が多く死角が多いことが挙げられます。
トイレの盗撮ではほとんどの事件が小型カメラを使用しています。広くはない個室に仕掛けられているのであれば小型カメラの存在に気づけそうと思ってしまいますが、実際小型カメラは数センチの隙間と最低2ミリ程度の穴があれば仕掛けられるため、無意識で見つけるのは非常に難しく、公共のトイレに長居する人もそう多くはなくあまり見渡すことがないため思った以上に見つけにくいです。
会社の更衣室も下着などが撮影しやすいため盗撮されやすい傾向にあります。
宿泊施設での盗撮の場合、カメラを設置・回収する際に簡単に侵入できる場所ではないことと、日本では客室掃除が行き届いていることが多いことから、まったく外部の人間が宿泊施設に仕掛けるケースは少ないですが、宿泊施設に泊まる同伴者が盗撮しているケースがあります。身近な人を疑いたくはないものですが、着替える映像や裸の映像を気づかないうちに盗撮されていたという話をよく伺います。
宿泊施設ににあっても違和感のない置時計型カメラなどのインテリア型小型カメラを設置して盗撮することが多いです。
なお、序盤で書いた通り、韓国への旅行の際は個人犯やグループ犯は複数の宿泊施設施設に小型カメラを仕掛けている可能性がありますので外部の人間からの盗撮には十分に気を付ける必要があります。
「誰かに見られている気がする」「近所の人が自分の行動に合わせて反応する」
といった場合は、自宅を盗撮されている可能性があります。
しかし、公共の場に比べて他人の個人宅にカメラを設置することは住居に侵入しなければいけないため非常にリスクが高いのも事実です。リスクが高いため「誰でもいいから盗撮したい」という動機で盗撮に及ぶ人は少なく、ストーカーやご近所トラブルなど何かの理由を持って「特定のだれか」を狙う傾向が強いです。
または、有名人は特に被害に遭うことが多いスマートフォンで外から家を盗撮するなどの行為も考えられますが、これも「特定のだれか」を狙っている可能性が高いです。
・前を向いて立たない、横を向いて乗る。
・次に乗ってくる人に注意する。
・後をつけてくる不審者がいたら先に行かせる
・トイレに仕掛けやすそうな小型カメラの形を事前に把握しておく
・死角になりやすい場所、小型カメラが隠せそうな隙間、不自然な穴が開いてないかチェックする
・できるだけ人の多い施設の安全なトイレを利用する
・スマートフォンに夢中にならず、周りに注意を向ける
・不審な人を見かけたらその場からすぐに離れる
・部屋に不自然なものや穴がないかチェックする。
・置時計などのインテリアは背を向けて置く。
・同伴者がいる場合は別々の部屋にする
・掃除をして小型カメラが仕掛けやすい死角を減らす。
・不自然なもの、身に覚えがないものはすぐに捨てる。
カメラはレンズが被写体に向いていなければ撮影できないため、逆を返すとカメラレンズを探せばおのずとカメラは見つかるということです。しかし、特に小型カメラの場合はレンズの幅も数ミリ程度しかないため、肉眼ではなかなか探しにくいです。
そこで役に立つのが盗撮発見器です。文字通りカメラを探すための機械ですが、盗撮発見器には電波で無線を探すタイプと赤色LEDとレンズの反射を利用して探す光学式があり、人間では見落としやすい死角に設置されたごく小の小型カメラを探しやすくします。
ちなみに、現在の盗撮発見における主流は光学式による調査です。なぜなら先程も書いたようにカメラは無線だろうと有線だろうと必ずレンズがあるからです。無線式で目に見えない電波を探し当てるよりも、肉眼でも見えるレンズを探す方がより確実で探しやすいです。
そういったことから特に強いこだわりがない場合は光学式、盗撮カメラの電波も含めてしっかり探したい場合は両用タイプがおすすめです。
盗撮発見器は日本ではまだあまり認知されていないため知る人ぞ知る商品ですが、韓国に旅行に行く際は必須と言われるほど有名な商品です。もし日本も今よりもさらに盗撮が深刻な問題になれば、盗撮発見器を持つことが当たり前になるかもしれません。
盗撮発見器は安くお買い求めできますので、一足先に日常生活に導入して自宅や公共の場の調査や韓国旅行のお供にしましょう。
今の時代は良くも悪くもインターネットが発達しています。インターネットの発達で良いこともありますが、なかには悪だくみをする人間もいます。
盗撮の場合は、動画や写真を撮られるだけでなく、知らないうちにSNSや動画サイトに載せられて世界中の人が閲覧できるようになったり、お金のやり取りをされたり、性的な搾取をされます。また、その盗撮動画がまた新たな犯罪者の目に留まればストーカー行為に遭ったり、強盗や新たな盗撮の標的にされるなど、より悪いケースに陥ることもあります。自分自身が盗撮されていることに気づかなければ、犯罪者からすればそれだけ隙があったり油断している人物だと見えるため、より犯罪の標的にされやすくなります。実際、盗撮犯は「かわいい子」よりも、「盗撮しやすそうな子」「気づかなそうな子」を選ぶ傾向が強いです。新たな犯罪に巻き込まれないためにも盗撮被害に遭わないようにすることは非常に重要です。
インターネットが発達した今、拡散された動画や写真は永遠に残り続けます。盗撮は一時的な被害ではないということをよく覚え、特に公共の場では常に盗撮されている可能性があることを考えて対策しましょう。